Urchin

Urchin は開発コンセプトに２バイト文字対応が含まれていることで、日本語ユーザーにとっては最適な Web ログ解析ツールといえるでしょう。 しかも、多機能、解析スピードが速い、簡単に利用できるなどの優れた特徴も兼ね備えています。 Urchin は Virtual Server にインストールする事ができ、HTML 形式のグラフィカルなレポートを作成します。日本語対応、バーチャルサブホスト対応、Miva Merchant 等のイーコマースログ対応といった多様な対応が可能です。加えて、Urchin は Virtual Server に負荷をかけずに、 IP アドレスをドメイン名に変換するユーティリティを備えています。

インストール
Virtual Server の O/S に対応する以下を実行して下さい。

• FreeBSD と Solaris
  Virtual Server に Telnet または SSH 接続し以下を行います。

  
  % vinstall urchin
  
  

• BSD/OS
  ご利用いただけません。

• O/S を調べる。
  
  

  NOTE: 1999年11月22日以降に Virtual Server をオーダーした場合は、FreeBSDを使用している可能性が高いでしょう。どちらの O/S を使用しているか確認するときは、unameコマンドを使ってください。 %uname Virtual Server がまだ FreeBSD で作動していない場合は、できるだけ速やかに FreeBSDVirtual Server にアップグレードしてください。

  
  

利用方法

• 設定変更
  

  インストール完了後は、Urchin は全てのサブホストのログファイルも含め解析できるようにセットアップされています。
  しかし、Apache 設定ファイル (~/www/conf/httpd.conf) の記述形式によっては、意図するような設定が自動的には行われない事もあります。Urchin の設定ファイル (~/usr/local/urchin/config) で意図するような設定が行われている事を確認してください。手動で設定変更を行う事もできます。

• 日本語検索ワード対応設定
  

  日本語検索ワードに対応させるためには、Urchin の設定ファイルに日本語検索設定を行う必要があります。

• 解析後のログファイル
  

  Urchin が同じログファイルを二度以上解析しないように、解析の終わったログファイルは自動的に書庫化（アーカイブ）されます。これはファイル名を変更する事によって行われ、圧縮や削除は行われません。 ログファイル更新 を Urchin とは別に行う事もできますし、Urchin の設定ファイル (~/usr/local/urchin/config) 内で解析後のログファイル削除を指定することもできます。

• レポートを作成
  

  設定に問題がなければ、以下のコマンドで Urchin を実行し、最初のレポートを作成してください。
  旧バージョンからのアップグレードの場合は下記説明の udata ディレクトリーのデータを移動後実行してください。

  
  % ~/usr/local/urchin/urchin
  
  

• レポートを見る
  

  これにより、以下の URL からレポートを見ることができるようになります。

  http://YOUR-DOMAIN.NAME/urchin/YOUR-DOMAIN.NAME

  Virtual Server 全体のシステムレポートは以下の URL から見ることができます。

  http://YOUR-DOMAIN.NAME/urchin/system/

  Virtual サブホストのレポートは基本的には、以下の URL から見ることができます。Urchin の設定ファイル (~/usr/local/urchin/config) で確認ください。

  http://Sub-DOMAIN.NAME/urchin/

• レポートの自動作成
  

  Urchin を自動的に実行させる設定が可能です。 以下は、毎週日曜日の夜 11:50 に Urchin を自動的に走らせる Cron ファイルの例です。

  
  50 23 * * 7 /usr/local/bin/virtual /usr/local/urchin/urchin
  
  

• Urchin 解析レポート
  

  Urchin の特徴は解析済みのデータを改めて cgi プログラムを使ってレポート表示している事です。そのため、ブラウザからの指定によって随時ニーズに合わせた情報を表示させる事ができます。
  

  例えば、日本語表示にするには以下のようにします。
  

  上記ページに初めてアクセスした場合は、英文表示になっているでしょう。画面左側の下の Controls -> Preferences をクリックしてください。新しい window が開きますので japanese を選択し、「適用」をクリックしてください。日本語表示になります。一度この設定を行うと次回からは、最初から日本語表示となります。

  レポート表示についての詳細設定は、下記参考資料及び各表示画面の「ヘルプ情報」を参考にしてください。

• urchin をアップグレードしたら
  

  前バージョンの urchin が解析したデータが現在のバージョンとは異なるディレクトリーに保存されていることがあります。これらのファイルをすべて、対応する urchin ディレクトリーに移動してください。以下の様なコマンドで実行できます。
  
  % mkdir ~/usr/local/etc/httpd/htdocs/urchin/<some_name>/udata/
  % cp ~/usr/local/etc/httpd/htdocs/urchin_old/<some_name>/udata/* ~/usr/local/etc/httpd/htdocs/urchin/<some_name>/udata/
  
  <some_name> には対応するディレクトリー名を使います。
  ~/usr/local/etc/httpd/htdocs/<some_name>/urchin/udata/
  ~/usr/local/etc/httpd/htdocs/<some_name>/urchin_old/udata/
  の形式の場合もあります。
  ブラウザでアクセスし前バージョンの urchin が解析したデータが urchin で正しく表示されていることを確認下さい。
  続いて、必要であれば以下のコマンドを実行し、~/usr/local/etc/httpd/htdocs/urchin_old ディレクトリーを削除します。
  
  % rm -rf ~/usr/local/etc/httpd/htdocs/urchin_old