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個人事業主であるクリエーターが、大企業と仕事をするということ

<余計なものは背負わない、個人事業主という選択>

--青色申告の個人事業主で事業を続けられている明確な理由があれば教えてください。

「気分的なものもあるのですが、法人組織にしてしまうと負担が大きくなるように感じるのです。
私は≪会社を大きくしたい≫≪儲けたい≫といった拡大路線思考はなく、自分がやりたいことをしていくために、できるだけ身軽でいたい、という想いがあります。
法人の場合、どうしても決算報告など、法人ならではのやらなければいけないことが出てきますし、社員を雇ったら、社員の給料を出すために売上を確保する必要も出てきます。
すると、必然的に営業的な仕事もやらざるを得なくなりますが、そういう状況は望んでいません。
できるだけ余計なものを背負いたくないということです。」
※青色申告とは:
取引を複式簿記などの手法に基づいて帳簿を記載し、その記帳から売上や仕入れなどの数値を算出して、所得税及び法人税の納税の申告をすること。申告書の表紙が青いことから青色申告という。
法人と、不動産所得・事業所得又は山林所得を持つ個人が、所管税務署長の承認を受けてすることができる(所得税法第143条、法人税法第121条)。
ウィキペディア フリー百科事典より抜粋 (2007年8月10日 (金) 16:57)

--≪個人事業主はお断り≫、という企業はないのでしょうか?

「私は個人でやっていて今まで特に不都合を感じたことはありませんが、官庁的な仕事をやっている企業や、かえって中小企業の方が、取引先が企業なのか個人なのかを気にするケースもありました。
そういうところとは、仕事をしません。東京に会社はいっぱいあります。」

--その【早さ】はプレゼンテーションでどのようにアピールするのですか?

「弊社ではプレゼンテーションを私1人で担当することがほとんどです。
≪このような機能を追加する場合どの程度の費用がかかりますか?≫と質問があった時に、弊社なら私がその場で判断して即答することもできますが、競合企業は5人前後でコンペに参加していることが多く、同じ質問をされても≪それは○○担当からお話させていただきます。≫、≪制作部と相談しまして後ほどご回答させていただきます。≫といったワンクッション置いた回答になることが多くなります。
弊社ではディレクターが細部にわたるまで決定権を持っておりますので、こういったやりとりからも【早さ】(大企業から見た効率のよさ)をアピールできていると思います。」

--大企業の案件はどのように獲得されるのでしょうか。コンペが一般的だと思うのですがいかがですか?

「コンペに参加することはほぼありません。飛び込みで連絡があったものばかりですね。
例えば8年程前には、ホームページを見て突然メールをいただいたということもありました。」

--会社組織と比較して、個人事業主は信頼性に劣るという考え方もあると思うのですが、それを乗越えたものは何だとお考えですか?

「ホームページからメールでご依頼をいただいた企業へお伺いした際も、≪個人ですが良いですか?≫とお訊きしたのですが、ご回答は問題ないとのことでした。
その信頼感は何が生み出したのか、その時は、正直分からなかったですね。
その企業は新しいものを受け入れていただきやすい体質なのかな、とも思いました。」

--突然メールがくるということは、何かしらの媒体にメールアドレスを載せていたということでしょうか。

当時はまだFlash もなくて、Flash の前の【Future Splash Animator】というアニメーション作成ツールを使ってサイト上に映像を作っていました。それが面白かったのではないかと思います。
当時はどのサイトもデザインは今より凝っていませんでしたし、サイト上で映像を表現するというのもとても珍しかったと思います。
まだ≪ホームページって何?≫というような時代でしたから。」
※Future Splash Animatorとは:アメリカのコンピュータ・ソフトウェア会社 FutureWave Software が 開発したアニメーションデータ作成ソフト。Flashの前身。
参考:http://ja.wikipedia.org/wiki/Adobe_Flash

--ホームページは見てもらうために公開するわけですから、その8 年前のホームページを作る際も当然、≪目を惹きつけよう≫という思いもあったのでしょうか?

「当時はブラウザのなかで、画像がぐるぐる動いたりするということは考えられませんでしたので、惹きつけようという考えよりも、単純に面白い、という気持ちの方が強かったと思います。
それまでサイト上で動かせるものはgif アニメーションくらいしかありませんでしたから、【Future Splash Animator】はすごく面白かったのです。
HTML なんて必要ないとさえ思いましたから。」

--いまでもFlash はよく使われるのですか?

「はい、クライアントのニーズに合わせてですが、今では.flv もよく使います。
Flash といえばFlash なのですが、.flv (Flash Video)は、QuickTime やRealPlayer、Windows Media Player などのソフトウェア導入の手間がほぼないため、使い勝手が良いのです。
YouTube みたいなものですよね。
Flash の場合はひとつ作るのにも、ストーリーを考えなければいけません。
そこが単純に≪デザインをする≫という、クリエーター的な部分と違うところかもしれません。
例えば、ある製品のA とB の機能を説明するFlash の制作依頼があったとします。
純粋なクリエーターであれば、あらかじめ決められたストーリーやテキストに沿って配置やデザインをするなど、すぐに制作に入ることになりますが、私の場合は、Flash でその機能を表現するためのストーリーを考えて、≪こういう具合にしましょう≫と提案し、そのストーリーに沿って実際に制作するところまですべて自分でやらなければなりません。
ですから、この場合はクリエーターというよりディレクター兼クリエーターということになるでしょうか。脚本家ということもできると思います。」

--佐藤様は、クリエーターとはおっしゃいますが、ことWeb の案件としては、ひとりでやろうと思えば全部できてしまうわけですね?

「プログラマー的仕事でなければ、映像、デザイン、コーディングまで大概の仕事はひとりで完結させることができます。
ですから、外注に出すこともほとんどありません。」

--ひとりで完結することができるということですが、Web 系のお仕事で、外部の方に力を借りた具体的な事例があれば教えてください。

「Webの例としては、現在進行中の、コンテンツフロー制作、納期管理などの企画と、総合窓口を私がやり、サーバプログラムの開発は他社で行っているものがあります。
そのほかに、ケーブルテレビのCM の仕事をお請けしたときは、仕事のボリュームが大きく、ディレクションもカメラマンもやるということができませんでしたので、3D の得意な方に3D 映像を作ってもらったり、フォトグラファーの方にブツ撮りをお願いしたりして、最終的にあがってきたものを自分で編集しました。
まずは自分でストーリーを考えて、プレゼンをして、これでいこうということになって制作の手配をするのです。
ディレクター的な要素が強いですね。」

<雇われないクリエーターになるのか、雇わるクリエーターになるのか>

--組織に属さず、誰にも雇われないで仕事を請ける、しかも大企業から受注するにはどんな能力が必要だと思いますか?

「SOHOの多くが≪会社に属したくない≫、≪雇われたくない≫という理由でそういう形態を選択していると思うのですが、実際に仕事を請ける段になると、仕事を請けられない、あるいは継続的に続いていかない、という悩みが出てくるのではないかと思います。
これを解消するためには、企画、コーディネイト、スケジュール管理といったディレクション力。そしてクライアントとの円滑なコミュニケーションや制作物のコスト管理といったマネージメント力。それらビジネスの複合的な能力が必要になってきます。
ディレクター、マネージャー、両方の役割をこなすことができなければ、一人で仕事を請けて完結させることは難しいのではないでしょうか。
ディレクションは、Webであれば、コーディング、システムやデザインなど、全て分かっていないとできないものです。
ですから、そういうことができない、あるいはしたくないクリエーターは、会社に入るか、制作プロダクションの下請けになるか、ということになると思います。
自分で納期管理やマネージメントができるなら、私のように直接クライアントと仕事をするという方法もあるのです。
プロダクションに振り回されたくないのであれば、クライアントと直接やる方がいいと思います。
また私のケースのように、大企業側でもそういう人材を求めていることもあります。」

その他の実例紹介
●Webビジネスにおけるクリエーターの仕事とアーティストとの違い >>
●個人事業主にチャンスあり〜大企業のWebの案件 >>
●今後の展望 >>


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